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たのやく

以下の記事は、先日、余所見編集部用メーリングリスト、つまり内輪向けに投稿したものの転載となります。文体やテンションが、内輪向けの何かとアレなものになっていますが、ご容赦ください。

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やあやあ。皆様。ご機嫌麗しゅうクリーム。山本握微です。

最近は、何かとご無沙汰してすみません。

昨日も昨日とて、FLOATに押しかけ劇の稽古し、夕方新幹線に乗って広島へ、仮眠をとって深夜労働、今くたくたで東横イン、といった按配なんですが。

この客室に、聖書のほか、なかなか面白い本が、雑誌がおいてありまして、皆さん、常識かもしれませんがお知らせいたします。

客室専用紙「たのやく」という雑誌です。

これは、機内専用紙、的何かを狙っているのでしょうか。昔から、こういうのあるんでしょうか。

発行は「たのやく出版」とかなってますが、どうも東横インが実質出してるみたいです。広告は東横ばっか。

でも、こういう体裁ということは、どっかのホテルにも卸してるんでしょうか。それはわかりません。

で、この雑誌なんですけど、今みたらもうvol.88とかなってるんですが。

特集「人生を豊かにする本との出合い第六弾・読みたい!珍書」と、まあ、ありがちなブックガイドかと思いきや、今回の場合、全32媒体(書籍・雑誌、ネットもあるかも)から「転載」してるんです。

で、どうも、この雑誌、毎回そうやって、既存の書籍・雑誌から「転載」で成り立ってるみたい。

面白いことに、目次にはさまざまな雑誌のロゴが目次として並んでいる。

ラインナップとしては、冒頭に「ワンダージャパン」と、いかにもな筋にもベタに対応しつつ、中盤には、パズル雑誌の転載(=だからこれ、情報の転載というより、まんまパズルのページ)他、短編小説とか。スポーツ誌の引用で、女子プロレスラーのインタビュー2頁とか、普通に読んでしまえる。

紙面自体がまんま転載だから多分、総合誌が「各ジャンルからもってきました。興味をもってね」というよりも、専門雑誌読者のための空気をちゃんと持っていて、読める。

とくに(このメールを書き始めてから気づいたけど)パズル誌の転載ってのは面白すぎる。

転載、から普通にイメージする何か、よりも直接的に機能するから。

他、オライリーの「子どもが体験するべき50の危険なこと」という、理系方面からの読み物。

「こんなに厳しい!世界の校則」とかいう、雑学的新書から転載。

と思いきや「ペット風水」がどうとか、ちょっとスピリチュアル入ってる記事も。

普段読まないから読もうといいつつ読まない、的なのを、誰かの紹介でなく、転載で読める、というか読んじゃった感。「金魚の死体をトイレに流す人がいますが、せめて包んで生ごみに出しましょう」とか。

末尾にはひらがなタイムスなど、語学記事も。

基本、雑誌のビジュアル重視の紙面からの転載が多いけど、新書を割付した文章など、雑誌紙面が、ほんの少し縮小されて、紙面に収まっている、チョコナンとした見た目もいい。

いや、こんな長文でひたすら褒め上げるようなもんでもないかもしれませんが、いやこれ皆さん知ってました? 類似がありそうななさそうな。もしかしたら既にミーティングで話題になりましたっけ。

ホテルのベット脇にある、そういう限定的なキッカケも微妙な作用か。

紙面のいくつかに「客室専用誌につき書店売りなしです」というアピール。

だが、一般の定期購読はできるみたい。

月刊で300円。だいたい100ページくらい。

各媒体からの転載が成り立つのも、普通の出版とは違う軸ゆえか。別のビジネス。

まあ、とりあえず、そんなものがありましたので、一応。

おやすみなさい。

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追記

「たのやく」はサイトも確かあったと思います。詳しくはご検索くださいませ。

あと、たのやく内の東横インの広告記事に「小学生の出張体験」という、地域還元的な企画があって、それもなんだか面白かったです。小学生に、サラリーマンの出張を体験してもらおうという企画で、でも、東横インは飽くまでホテルなんで基本的には泊まるだけという。でも、小学生にとっては、チェックインやチェックアウトも冒険ですもんね。