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色彩について

Internet Archiveなどまで駆使して暇潰しをしていたら、十年以上前に書いた文章が出てきた。友人達と身内で読むために作っていた冊子に掲載した文章だったと思う。当時はワードプロセッサ専用機を使っていて、この文章がネット上にかろうじて残存しているのは、友人が自分のサイトに、わざわざ印刷物から打ち直して転載したからだ。それほどまでに世に広めるべく素晴らしい文章だった、というわけでは勿論なく、当時まだサイトを作るのが珍しく自己目的化していたから、なんしか載せよう、ということになったんだろう。ともあれ、僕にとって初めてオンライン上に載った記念すべき文章がこれになる。非常に頭の悪い文章だが、何分十年以上前といえば小学生……じゃないな、それなりの年齢、ですが、まあ、恥を忍んで恥じらい掻き捨て、再発見の記念に転々載。これで後十年は残るだろう(?)。一応、当時の「余所見」的な内容でもあるしで。

色彩について

で、いきなり専門外から入るわけだ。下手の横好きというやつね。デザインに詳しい人は読みながら突っ込んでください。

色って、薄い方が良いみたい。

薄い、というより淡い、かな。とにかく、もちろん用途によるけど、そういうほうが良いみたい。

テレビゲームが一番よい例だ。こぅ、続編がたくさん出てるシリーズものとかって色が薄くなってるよな。最新作の画面写真が、ゲーム雑誌で載せられる。で、となりに「前作のシステムでは……」とかなんとか、前作の画面写真が載せられている。この、二つの画面写真、画面構成とか似てても、色は最新作の方が薄い。で、見ていて「こりゃ最新作だなあ」と思う。

続編ってのは、前作より面白くて、そして綺麗な作品を創ろうと、スタッフは必死だろう。で、大抵、色が薄くなってるんだったら、そりゃ色が薄いってのは概して綺麗ってことだろう。

だから、「第四次スーパーロボット大戦は第三次スーパーロボット大戦より色が薄くなっている、つまり面白くなったな。しかし、最新作であるスーパーロボット大戦αは濃い。これは、面白くないな」と、ゲームの出来を判断する。

因みに、これはソフトだけでなく、ハードにも言える。

ファミリーコンピューターは、白と赤。赤が濃い!そしてスーパーファミコン、ええ感じに薄い! 初めて人の家でスーファミを見たときは、その薄さに胸が躍りました。

そして注目の次世代ブーム。セガサターン、暗灰色!プレステ、淡い紫(多分紫だよな)! 世間では、セガサターンがプレステに負けたのはソフトの所為だ、宣伝の所為だと騒いでましたが、密かに「色の所為だな」と思ってたのは私だけか(あ、黒いNintendo64は論外ね)。

普通、作品を創るのに次回作のことは考えないよな。その、今創ってるやつに心血を注ぐべきだ。だから、いつも思うんだけど、最初っから色を薄くしたらいいのに。もしかして、だんだん薄くしようと目論んでるから、最初は濃いのか。

私が昔読んでいた「小学五年の科学」の6月号(ドラクエ3が発売、アニメ三銃士が全盛の頃)特集「今やテレビは大忙し」「テレビはどんどん進化するぞ」の項目に「より薄く!壁掛けテレビ」の試作品が載ってあった。

薄いってのは、そのテレビ自体が薄くて、だから壁にかけられるのだが、これを読んだ小学一年生の私はすでに「さすが最新のテレビ、色が薄い」と思っていた。いや、このときが最初で、以後、その幻想に捕らわれたままだったりして。確かに、写真のテレビに映っている相撲の映像は「薄い」。

以上。

補足ですが、「小学一年生の私」が「小学五年の科学」を読んだっていう揺らぎ現象は、姉がいた故。