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ポイントのアウトライン

いつもにまして、しょうもない、俗な話ですけれど。家電屋やら何やら特定のお店で、又は最近はもっと幅広く貯まる「ポイント」に関して、ごくごく当たり前でしょうが、某社の経理もよくわかっていなかったこともあり、そのことなど。とは言え、僕も調べたりしたわけじゃなくて、実際のところはわかりませんが。

以下、例です。仕事で外回り中、会社から電話がかかってきました。「おー、ちょっとプリンターのトナーが切れちまって。帰りに家電屋さんで買って来てくんない?」「はいはい、今丁度帰るところで店も近くですんで」「悪いけど、建て替えてくれる? すぐに精算するから」「はいはい、お金持ってますんで」「領収書忘れないでねー」……ということで、家電屋でトナーを買います。「2,980円です。ポイントカードはお持ちですか?」そういえばつい先日、この店で自分用のタブレットを買ってポイントカードを作ったのでした。「あ、はいはい、あります」「3,000ポイントあるので、全部ポイントで買えますけど?」……ラッキーですね。思わぬポイントで買えて、精算できれば2,980円を現金でまるまる会社からもらえる。勿論れっきとした私自身の財産である、円と同じ価値であるポイントで購入しているのだから、悪いことじゃないはず。「はいどうぞ、ありがとうございました」「あ、領収書貰えますか?」「……? 私はあなたから何か領収しましたか?」

……と言うことですわー。「1ポイント=1円として使えます」「ポイントだけで買えちゃった」なんて表現がありますが、で、実際だいたいそうなんですが、正確に言うと「1ポイント=1円値下げ、してもらえる権利」。1円として使えるのではなく、飽くまで1円値下げ。なので、全額ポイントにあてはめたら、ポイントで購入、ではなく、それはプレゼント、というわけです、日頃のご愛顧を感謝して。自由に選択できる景品みたいなものですね。

前述の例では全額ポイントにあてこみましたが、例えば1,000ポイントだけ使ったとすると、1,000円値引きして1,980円でのお買い物ということになり、1,980円分の領収書を切ってくれます。こちらも損しちゃうので、こういう時は現金を払いましょう。と言うか、飽くまで会社が購入するものを一時的に立て替えているだけだから、(会社は金庫の現金で買うから)当然そうですね(それで獲得したポイントは役得としてちゃっかりもらっても問題ない、はず。こち亀で両さんが署内コンペの景品を立て替えてポイントを大量に得ていました)。

個人的なおもしろポイントとして。今度はポイント獲得の方。例えば1万円の商品があって、今キャンペーン中で、これ買うとなんと半額分の5,000ポイントが付与。とってもお得ですね。なので「1万円の商品を、実質5,000円で買えちゃう」わけです。で、買いました。5,000ポイント獲得です。その直後、別の1万円の商品を見つけて欲しくなります。さっき買物したばかりで苦しい。でも今の貴方にはポイントがある! これを使えば「1万円の商品を、実質5,000円で買えちゃう」わけです。今日は実質5,000円分のお得が2回もあって、実質10,000円も得しました!

……と言うことですわー。今やよくあるポイントを利用した「実質おいくら」キャンペーン。まあ、それは実際お得です。けれど、お得なのはどのタイミングか。ポイントを獲得した時か、ポイントを利用した時か。それは後者です。この例だと当日中に獲得して利用するのでどちらも得とは間抜け過ぎますが、日が空くとこれ実際に区分けつきにくいです(ポイントが獲得できるから、利用できるから、とそれぞれ購入動機になりえる)。ポイントは、使うまではあって無きが如し。値下げの権利ですから。さっさと使いましょう。

そりゃそう、な話なんですが、仕事でお話しした某社経理担当は、これが最初理解できなかったみたい。1ポイント=1円だから、ポイントを得た瞬間が円を得たお得な瞬間だと。そしてポイントはお金だから、ポイント分も含めた商品金額合計で領収書を切るべきだと。でも確かに、言われてみるまでは、混同しがちな話ではあるかもしれません。

以上、一体突然何の話だ、ということでありますが、こういう話が何となく好きでして(もう少し深くなると会計とか税務処理の話になるのでそれはよくわかんないのですが)。例えば、1,000円のものを買う時、1,000ポイントあって、それを全部使えばプレゼントなんだけど、999ポイントに留めて、1円で購入すれば、それは「購入」であり、現金か、クレジットカードか、通販の場合は代金引換か、銀行振込か、等々、その1円を巡って色んな支払い手段の選択肢が発生します。たった1ポイント使うか否かで、それが購入かプレゼントか、変わってくる。とかとか何か不思議ですね。